●ENDLESS WAY  LIVE REPORT!

ENDLESS WAY

2014年06月10日 23:40

ENDLESS WAY LIVE REPORT -Rockin' on NAGANO 渋谷陽一郎-


例年より早めに梅雨入りした長野市。
今年初のライブをINDIA LIVE THE SKYで行うENDLESS WAYに雨はよくついてまわる。

活動再開後、初の野外ライブでは直前にゲリラ豪雨。
初の市外遠征地、松本でも雨。
昨年最後のライブも雨だった、
とくれば、この日の小雨ぐらいはまだマシな方か。
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6月7日梅雨空の下、INDIA LIVE THE SKYで行われたイベント
「うまいビールが飲みたいな」を企画したバンド
ENDLESS WAYが高校生時代の曲をカバーしてくれていたりすることから、
この日の共演となった。

まずは、PRIME TIMEがオープニングを飾る。
ライブ直前で、止むことなき事情により、急遽ギターのモリケン君がベースを担当。
代わりにゲストギタリストとして、
技巧派女性ギタリストとして注目を浴びているEITAが参加したステージは、
急なアクシデントによる準備不足を感じさせないパワー溢れるステージだった。

70年代のENDLESS WAYを知る者にとっては、
彼らがカバーした「Rock’n roll Train」 は
かなり響いたに違いない。
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そして、いよいよENDLESS WAYがステージに上がり、
セッティングを始めると一気に場内の空気が上昇したように感じた。
YaziはTシャツ、hide-kidはジャケット、Shinは皮ジャン、
Ogurixはシャツにベストという上半身それぞれな出で立ちながら、
黒系で統一された4人が並ぶと以前よりもバンド感が増したように見える。



Ogurixが軽く挨拶した後、
テレキャス特有のジャキっとした音でコードを鳴らして今夜のステージは始まった。

1曲目は、Ogurixが90年代にソロ名義で発表したアルバムに収録されていた曲を
ENDLESS WAY流にアレンジしてタイトルも一新したという
Tell Me
あえて、ソロ時代の曲をオープニングに持ってきたのは、
いつの曲だろうと今の自分たちが出す音でやればENDLESS WAYなんだ、
という意志の現れと見るのは、穿ちすぎだろうか?
それはともかく、今までには無かったルーズなノリのR&Rに
ShinのGibson SGで鳴らすボトルネックのフレーズがバッチリハマって、
今夜の彼らは間違いなくまた新しいENDLESS WAYを見せようとしている。

続いて「Band goes on」彼らのライブでは、
割と定番のナンバーながら、オープンチューニングのSGをShinが弾くことで、
よりブルーステイストが増したように聞こえる。
hide kidのベースも、更にうねりが増して全体に数段ノリがよくなった。

3曲目は、Ogurixがアコギに持ち替え、
(更にShinはレギュラーチューニングのレスポールに)
新アレンジでの「Blowin’
再結成当時にまず出来たオリジナルを新しいアレンジでプレイしようという意図は,
いずれ聞いてみたいところだが、
Ogurixがアコギをかき鳴らして始まった「Blowin'」は、
明らかに音の隙間は増えたのに力強さはそれ以上に増したという印象。不思議だ。

4曲目にはバラード「My home town
CD『おかね食堂のうた』に収録されていたナンバーだ。
この曲でもアレンジをアコギ寄りに変えて演奏したのだが、
Ogurixの歌声がよりリアルさを増して、
聴く者の胸に刺さるバンドサウンドとなっていた。

5曲目は最新のオリジナル曲でありまったく新しい世界観を見せる
Soul of Music
メロディもアレンジも歌詞もどこか切なくR&B風なサウンドで披露されたこの曲は、
ENDLESS WAYの新しい方向性と可能性を感じさせるものだった。名曲だ。

続く6曲目はYaziがVoをとる「Feel so B.A.D
ほぼ全編2コードで構成されたこの曲で見せる彼らの自由な発想と演奏スタイルこそ、
ENDLESS WAYが今一番やりたいことなのではないか?
4人それぞれの持ち味を惜しげもなく1曲にぶち込み、
頭から最後まで一貫したグルーヴでまとめ上げ
5分強の長さを感じさせないという、実はかなり奇跡的なナンバーなのだ。
この曲の完成までの過程も是非一度メンバーに突っ込んでみたいところだ。

そして、ステージはいよいよ後半戦に突入する。

その火蓋を切るべくShinがまた持ち替えたSGをボトルネックで鳴らし、
それを合図にYaziのカウントからサザンロックを感じさせるリフで始まるナンバー
スライダーマン
Ogurix曰く、
混迷の現代社会の暗闇を切り裂き、
未来への希望の光へ導くガニ股のヒーローそれがスライダーマンなんだとか?
さっぱりわからないが、
とにかく曲自体はめちゃくちゃにカッコイイ。
今までのレパートリーには無かったビートのうねり。
リフとリズム隊と歌とが絶妙に絡まりながら
グイグイとオーディエンスを引きずり込むような
ドライヴ感にあふれたナンバーだ。



8曲目。これも新曲。
なんとShinがリードVoを取る「Heavy drunker’s High
かなりハードなR&Rサウンドに尖った歌詞。
それをちょっと斜に構えてがなるShinがドンピシャにハマる。
客席も一気にヒートアップしていく。

9曲目にたたみかけるのは「Get up ! & Dance
アレンジ段階でYaziが閃いたジャングルビートから一気に仕上がった、
というこのナンバー。
リフとYaziのビートの絡み方が独特なビート感を出していて、
ありきたりなハードロックにさせない
ENDLESS WAY流のハードロックナンバーだ。

そして10曲目。またも新曲だ。「I'm loser
hide kidがリードVoの60~70年代テイスト溢れるR&Rだ。
イントロのビートをYaziが叩き出すまでに、
hide kidがベースで遊びそれにタイコで応えるYazi。
40年以上の付き合いが成せる阿吽の呼吸というやつか。
そしてリフ中心に組み立てられたスピード感たっぷりのR&Rを
hide kidがシャウトして、場内の空気もMAXに近づいていく。



後半立て続けに未発表の新曲を並べて、尚且つこうしてしっかりと盛り上げてしまう。
今年のENDLESS WAYはちょっと違うよ、と以前Ogurixが語っていたことを思い出した。
なんというか、自信に溢れているように見える。
去年までの彼らのステージにあった危うさというか、
手探り感が今夜の彼らからは感じられないのだ。
何をきっかけにその自信を手に入れたのか。
この点も聞かねばなるまい。


そして、ラストナンバーはほぼ定番化しつつある「What do you want it ?
やはり、やりなれた感のあるナンバーだけにビートに余裕と勢いが感じられる。

となれば客席にもノリは確実に伝わり、エンディングと共に自然と沸き起こるアンコールの声。
hide-kidがそれぞれのメンバーを紹介し、
最後にOgurixが『hide-kid !!』と叫ぶと歓声もアンコールの声もピークに。

実はもう1曲用意してやがったな?とか野暮なことは言いっこなし。
Ogurixがテレキャスでコードを刻み始まったのは「Hippies
曲作りについて以前Ogurixに聞いた時、
この曲が出来たきっかけはテレキャスで鳴らすコードカッティングが
気持ちよくてひたすらじゃかじゃか弾いてるうちに出来たと言っていたのを思い出した。
Ogurixのギターがバンドサウンドの中で占める比率が、テレキャスにしてから高くなった、
とも。
そして、Ogurixが先導したビートをYaziが受け継ぎ、
hide-kidの自由奔放なベースラインがそのビートを操り、
それに乗ったShinのギターがこの曲に色を塗っていく。

まさに、この4人のうち誰ひとりが居なくなっても成立し得ないバンドサウンドを
ENDLESS WAYは作り上げつつある。
そして、それはつまり唯一無二な音なのだ。
それがどんな評価をされるか、当然好き嫌いあるだろうしそこは問題ではない。
彼ら4人でしか出せない音を探し求めてきた彼らの中で、
そんな音が具体的に見えてきたのではないか?
今夜のステージに立つ4人から今までにない「自信」が感じられたのは、
そんな彼らの中に生まれつつある自分たちの音への自信が、実際に鳴らす音だけでなく、
立ち方、弾き方、歌い方、話し方、色んな瞬間に自然と発せられた結果ではないか。

アンコールを終えても鳴り止まないアンコール。
さすがに、2曲は想定していなかったメンバー同士困惑しつつもう1曲やるしかない、
となりhide-kidが
「これやったら、さっさと帰るんだぞ!」のジョークを飛ばした後リフを弾き始めた。
Wasted time」だ。
ここでかなり激しいこの曲を演るとは。バンドの体力もかなりついてきたようだ。
活動再開当時のOgurixは、
「まだまだ全然イメージと体力が一致しない、リハビリだね」と言っていたが、
そのリハビリ期間もようやく終わったらしい。

となれば、
これからのENDLESS WAYの活動は
いよいよ本格的なものになっていくことは間違いない。
近々、彼らにその辺の考えや新境地を見せつづける新曲について、
じっくり聞いてみたいと思っている。
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とにかく、2014年6月7日。
ENDLESS WAYは新しいステージに上がったことを確信した。

最後に、
そんな彼らのステージを支えたINDIA LIVE THE SKYの
PA、照明らスタッフの力が非常に大きかったということは述べておきたい。
特にPAに関しては、各楽器のバランスの取り方に神経を使っていることが
出音にしっかり現れており、
それによってENDLESS WAYの個性が
今までで最高に引き出されたステージとなったことは間違いない。


 Rockin' on NAGANO 渋谷陽一郎



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