以前ここで書きましたが、メンバー揃って(Shinは仕事で都合がつかず涙を飲んで不参加)
東京ドームまでストーンズ観に行き、70にして現役感たっぷりのR&Rショウを観せつけられて、50なんてまだまだヒヨッコだぜ、とやる気と刺激を授かって来たわけでありますが、日本にもおりましたアンチエイジングロックンローラー、
矢沢永吉。
YAZAWAです、そこんとこ、ヨロシク。
たまたまCSの音楽番組のチャンネルをザッピングしていたら、彼のインタビューシーンが目に止まり、思わず見入ってしまいました。
矢沢永吉。
言わずと知れた日本を代表するロックシンガー。
70年代初期にキャロルで一世を風靡して以降、40年間常に第一線で活躍してきた紛れもないスーパースターだ。
なんでも、80年代、90年代、2000年代、そして10年代でのそれぞれエポックメイキングとなったライブをほぼノーカットで収録したDVD BOXが出ることに合わせた特番だった。
聞き手の元NHKのアナウンサーの質問に応える様子は、まさにYAZAWA。
「BIGなスーパースター矢沢永吉」を自ら大前提として饒舌に語る彼のトークが嫌味に聞こえないのは、実際その通りだし、そんなYAZAWAでいることで良いことばかりじゃなく、様々な苦労や責任をすべて引き受けてきた本物ならではの説得力があるからだろう。
このBOXセットを出すにあたって、古いライブ映像を何百本も見直して、各年代での1本を選び出した話の中で、若いころのYAZAWAを本気で臆面もなく、「いや~、カッコイイんだよね」と語る現在のYAZAWA。
その時々で全力を出し切っていたからこそ出てくる台詞だと思えた。
そして実際カッコイイんだわ。
白いマイクスタンドを振り回し、今より全然とんがった顔で横浜スタジアムのステージを端から端まで全力で走り、歌うYAZAWA。
当時は客席の9割は男で、ほとんどがヤナギヤのポマードでガチガチにリーゼントだった、と笑うYAZAWA。
渋谷陽一にそそのかされて、数年前にロックフェスに出たことで一気に若い客層が増えたんだそうだ。
ちなみに男女比率も6対4ぐらいにまでなってきた、とかなり嬉しそうに語るYAZAWA。
インタビューを挟んで、80年代から現在までのライブ映像が流されるのだが、確かに動き回る運動量こそ若い時代の方が激しいのだが、歌う声そのものは全く衰えていないどころか、高音の張りはそのままにぶっとくパワフルになってきているのだ!
YAZAWA 64歳 恐るべし。
その声の維持について語るYAZAWA。
「うん、声はねえ、昔は潰れるまで歌って強くしていく、なんてこともやりましたけど、あれはね、あんま良くない。
そのぉ、潰れる一歩手前までいじめて休む。それが一番いいよね。
ただね、休ませすぎてもダメ。やっぱり丸々一週間とか空けちゃうと調子戻すのにしばらくかかりますからね。
大体週に2~3回はしっかり声を出すようにはしてますよ。
ジムなんかもそりゃ通ってますよ、やっぱカラダが資本だからね。
ま、おかげさまで喉に関しては今んところ全く不安を感じたことはないんで、ね。
まあ、どうでしょう?70歳までならイケルんじゃないでしょうか」
「いやね、僕のファンの方々はね、勝手なこと言うわけですよ。僕が50超えた頃は「永ちゃん!60までは歌ってくれ!」とか言ってたわけ。それが、実際僕が60超えたでしょ?そしたらね、彼ら「永ちゃん!お願いだから80までは歌ってくれ!」とこうですよ、70飛び越えちゃってますからね、もう」
と、それまでで最高の笑顔でファンについて語るYAZAWA。
結局、YAZAWAの自信の源は、いつの時代にも熱狂的に彼のライブに足を運び、E.YAZAWAと大書されたタオルを振りかざし声援を送り続けてきた何万ものYAZAWAファンたちの存在なのだ。
だからこそ、ジムで鍛え、走り、喉のトレーニングを欠かさず40年間ほぼ毎年ステージに立ち最高の歌をファンに届けてきたに違いない。
YAZAWAとファンの間にある強固な信頼関係。
その為にきっとYAZAWAは80になっても武道館でシャウトするだろう。
たまんないね。